黒ナンバー取得の費用と期間はどれくらい?

貨物軽自動車運送事業(いわゆる黒ナンバー)の開業にあたり、車両代や任意保険料を除いた場合でも、一定の費用が発生します。

ここでは、個人事業主が軽自動車1台で開業するケースを想定して、黒ナンバー取得に関連する主な費用をご紹介します。

目次

黒ナンバー取得にかかる費用

項目費用の目安
貨物軽自動車安全管理者講習の受講費用3,700円(ナスバの場合)
貨物軽自動車運送事業経営届出なし
黒ナンバープレートの交付手数料2,100円(地域により変動)
初任運転者の適性診断受診費用4,800円(ナスバの場合)
合計10,600円

このように、車両代や保険料を除く行政手続き関連費用としては、おおむね1万円前後を見込んでおくとよいでしょう。

なお、行政書士へ手続き代行をご依頼いただく場合は、別途報酬が発生します。また、運輸支局や軽自動車検査協会までの交通費、住民票等の取得費用、郵送費などによって、実際の費用は多少前後する場合があります。

当事務所では、貨物軽自動車運送事業の届出から黒ナンバー取得までサポートしております。

貨物軽自動車安全管理者講習の受講費用

令和7年4月からの制度改正により、貨物軽自動車運送事業を開始する場合には、貨物軽自動車安全管理者を選任し、貨物軽自動車安全管理者講習を受講することが必要となりました。

講習費用は受講機関によって異なりますが、おおむね3,000円~4,000円程度です。

例えば、独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)で受講する場合は3,700円、株式会社ロジクエスト で受講する場合は3,500円となっています。このように受講機関によって多少の差はあるものの、費用としては大きな違いはありません。

なお、本講習の受講は貨物軽自動車運送事業者に義務付けられているため、黒ナンバーを取得して事業を開始する場合には、原則として受講を避けることはできません。個人事業主で貨物軽自動車運送事業を開始される場合でも、ご本人がそのまま安全管理者も兼任するケースが一般的です。

受講機関や申込方法の詳細については、下記の記事で詳しく解説しています。

貨物軽自動車運送事業経営届出の費用

貨物軽自動車運送事業経営届出そのものについては、運輸支局へ支払う手数料は発生しません。

そのため、一般貨物自動車運送事業許可のように、申請手数料や登録免許税などの費用は不要です。

もっとも、運輸支局へ直接届出を行う場合には、現地までの交通費や駐車場代等が発生する場合があります。また、郵送で手続きを行う場合には、書類の郵送料や届出控えの返送に必要な返信用封筒・返送料などの実費が必要となります。

さらに、住民票などの添付書類を取得する場合には、別途、各自治体の発行手数料が発生します。

このように、届出自体は無料であるものの、実際には数百円から数千円程度の実費が発生するケースが一般的です。

黒ナンバープレートの交付手数料

黒ナンバーを取得する際には、軽自動車検査協会において事業用ナンバープレート(黒ナンバー)の交付を受ける必要があり、その際にナンバープレートの交付手数料が発生します。

手数料は地域によって多少異なりますが、多くの地域では2,100円となっています。

また、軽自動車のナンバープレートには普通自動車のような封印制度がありません。そのため、現在使用しているナンバープレートの取り外しや、新しい黒ナンバープレートの取り付けについては、ご自身で行うことが可能です。

このため、ナンバープレート交換作業そのものについて、別途費用が発生することは通常ありません。

初任運転者の適性診断受診費用について

貨物軽自動車運送事業者は、一定の運転者に対して特別な指導を行うとともに、国土交通大臣の認定を受けた機関による適性診断を受診させる必要があります。

対象となる主な運転者は、以下のとおりです。

  • 初任運転者(過去に特別な指導および適性診断を受けたことがない方)
  • 65歳以上の高齢運転者
  • 死者または負傷者が生じた事故を引き起こした運転者

このうち、個人事業主としてご自身で軽貨物事業を開始される場合には、多くのケースで「初任運転者」に該当するため、適性診断の受診が必要となります。診断費用は受診機関によって異なりますが、初任運転者向けの適性診断については、おおむね4,800円程度が目安となります。

また、死者または負傷者が生じた事故を引き起こした運転者に対する適性診断については、診断内容に応じて、おおむね9,300円~29,900円程度の費用が発生します。

なお、適性診断の受診費用や実施内容は、受診機関や診断区分によって異なるため、事前に各診断機関へ確認することをおすすめします。

黒ナンバー取得までにかかる期間

黒ナンバーの取得手続きは、必要書類の準備や各種講習の受講がすべて完了している場合には、最短で1日で運輸支局への届出からナンバー交付まで完了する可能性があります。

ただし、実際には事前準備に一定の時間を要するケースがありますので注意しましょう。

特に、貨物軽自動車安全管理者講習については、講習の申込手続きから受講完了まで手こずる場合があるため、仕事をしながら準備を進める場合には、数日程度かかることもあります。

また、必要書類や届出書類の作成にも時間を要します。初めて手続きを行う場合には、書類の記載方法や情報の整理に想定以上の時間がかかることもあります。さらに、運輸支局での届出後には、軽自動車検査協会で黒ナンバープレートへの交換手続きを行う必要がありますが、繁忙期や窓口の混雑状況によっては待ち時間が発生し、同日中の手続きが間に合わない場合もあります。

このように、理論上は最短1日で黒ナンバーを取得できる場合がある一方で、実務上は講習の受講や書類準備、窓口の混雑状況、郵送期間などを考慮すると、事業開始を予定している日の少なくとも1~2週間前には余裕をもって準備を開始しておくことをおすすめします。

この記事を書いた人

首都圏を中心に古物商許可、貨物運送事業等の各種許認可申請をサポートしています。

目次