自宅を営業所にして黒ナンバーを取得する方法|要件・注意点

近年、Amazon Flex をはじめとした配送業務の拡大により、軽貨物車両(黒ナンバー)を利用した事業への関心が高まっています。黒ナンバー事業は、一人・一台から始めることができ、比較的初期費用を抑えてスタートできる点が大きな特徴です。

  • 自宅を拠点に事業を始めたい
  • 事務所を借りずに開業できるのか
  • 自宅を「営業所」として届け出られるのか

といったご相談を多くいただきます。

結論から申し上げると、一定の要件を満たせば、自宅を営業所として黒ナンバーを取得することはできます。
本ページでは、その要件や注意点を紹介します。

目次

自宅を営業所にすることは可能

貨物軽自動車運送事業では、運輸支局へ届出を行う際に、営業所や車庫など一定の要件を満たしている必要があります。
もっとも、自宅を営業所として使用すること自体は禁止されておらず、一人で開業する軽貨物事業では、自宅を拠点としてスタートするケースが一般的です。実際、事務所を新たに借りずに開業できるため、初期費用を抑えたい方にとって現実的な方法といえるでしょう。賃貸借契約書や使用承諾書は添付する必要はありませんので、自宅を営業所としてスムーズに開業できる場合が多いでしょう。

自宅を営業所にする場合に満たすべき基本要件

使用権原を有していること

営業所や車庫については、適切な使用権原があることが求められます。もっとも、賃貸借契約書やオーナーの使用承諾書の提出までは求められず、使用権原がある旨を宣誓することにとどまりますしたがって、自己所有の物件はもちろん、賃貸でも営業所とすることは可能です(事前に物件のオーナーから承諾を貰うようにしましょう)

都市計画法などの関係法令に抵触しないこと

営業所および車庫については、以下の関係法令に抵触しないことが必要です。この点についても、宣誓書類を提出することを自己申告します。大家さんに確認を取ったり、用途地域マップや登記簿謄本を確認のうえ問題無いか事前にチェックしましょう。

  • 都市計画法
  • 建築基準法
  • 農地法など

休憩・睡眠施設について

黒ナンバーの届出では、乗務員が有効に利用することができる適切な休憩・睡眠施設であることが要件とされています。一般的には、自宅の一室を休憩・睡眠施設として位置付けるケースが多く見られます。ただし、社会通念上、休憩・睡眠に適さない場所を休憩施設とする場合は、指摘を受けるリスクがあります。常識的に見て休憩・睡眠に利用できると説明できる状態であることが重要です。

営業所と車庫の位置関係

原則として、次のいずれかを満たす必要があります。

  • 営業所に車庫が併設されていること
  • 併設できない場合は、営業所からの距離が 2km以内 であること

自宅を営業所とする場合、自宅敷地内または2km以内の近隣の駐車場を車庫として設定する必要があります。

また、車庫には車両すべてを収容できることが必要です。届出を行う車両の台数分について、実際に駐車できるスペースが必要で、たとえば1台で届出を行う場合は、1台分の駐車スペースが確保されていなければなりません。目安としては、1台あたりおおよそ 8㎡程度 が必要になります。

コインパーキングは原則として車庫として認められません。月極駐車場や自宅敷地内駐車場など、継続的に使用できる場所を確保する必要があります。

自宅を営業所にする場合の届出書

自宅を営業所にする場合でも、特に特別なルールはありません。運輸支局の記載例のように記入を進めていけば届出書の作成が可能です。なお、貨物軽自動車運送事業経営届出書には、本店や○○運送といった営業所名の決定が可能です。ご自身で決めた営業所名で届け出ることができます。

また、届出書の営業所の所在地の欄は、住所と同一の場合ですので、「□住所に同じ」の欄にチェックを入れることで、営業所所在地の記載を省略できます。なお、2か所目以降の営業所がある場合は、別紙に同様の方法で記載します。

行政書士による貨物軽自動車運送事業の届出サポート

貨物軽自動車運送事業の届出において、要件の確認や書類の作成を正確に進めることは、円滑な事業開始の第一歩となります。弊所では、黒ナンバー取得に向けた手続きの代行を通じ、皆様が安心して準備に専念できるよう努めております。

ご自宅を営業所とされる際の適合性の確認から、遠方の方でナンバープレートの交換をご自身で行いたい場合のご相談まで、お客様の状況に応じた柔軟な対応を心がけております。お手続きに際して不明な点や、ご自身の判断だけでは不安なことがございましたら、どのようなことでもお気軽にお問い合わせください。

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